チコちゃんに叱られた朝と、A判・B判のお話
横浜の印刷会社シュービの村田です。
今朝はNHKの「チコちゃんに叱られる!」を観ていたら、
ついついチコちゃんに引き留められてしまい、危うく遅刻するところでした。
なぜかというと、今日のテーマが「A判とB判」だったんです。
印刷屋としては、これはもうチャンネルを変えるわけにはいきません。
■ チコちゃんの答えは「A判だけだと日本人にしっくりこなかったから」
なるほどなぁと思いました。
確かに、私の子どものころを思い返してみても、教科書をはじめ身の回りの紙製品は
ほとんどがB判でした。
A判は仕事で使うくらいで、生活の中で触れる機会はあまりなかったように思います。
大河ドラマ「べらぼう」に登場する蔦屋重三郎が作っていた本も「四六判」でしたし、
日本人にとってはA判よりも、昔からの本のサイズのほうが「しっくりくる」のかもしれませんね。
■ A判とB判の成り立ち
少し専門的な話になりますが、
A判はドイツで生まれた国際規格(ISO 216)で、
「A0が1平方メートル」「縦横比は√2:1」という決まりがあります。
これを基にしてA1、A2、A3…と半分にしていくことで、
どのサイズでも同じ比率を保つように設計されています。
一方、日本ではこのA判だけではサイズが中途半端に感じられたため、
A判より一回り大きいB判(日本独自のJIS規格) が誕生しました。
日本人の感覚に合うように作られた規格だったわけです。

印刷機 用紙を送り込むヘッダー部分 エアーで用紙を捌き一枚一枚を正確に送り込む
■ 製紙業にも渋沢栄一が関わっていた!
そして今回の番組で一番驚いたのは、
あの 渋沢栄一翁が製紙業の礎を築いていた という話。
彼が設立に関わった「抄紙会社(しょうしがいしゃ)」が、
現在の 王子製紙 です。
弊社でも印刷用紙のほとんどは王子製紙さんの製品を使わせていただいており、
改めて長いご縁を感じました。
実は以前、埼玉県の「渋沢栄一記念館」にお邪魔したことがあるのですが、
改めて今日の番組を見て、あのとき見た展示の重みを思い出しました。
A判は国際規格、B判は日本独自の規格。
日本人には昔からの本のサイズ(四六判など)のほうが馴染みが深い。
製紙の歴史には渋沢栄一も深く関わっている。
今朝のチコちゃん、なかなか勉強になりました。
印刷屋としても改めて「紙の歴史と文化」に感謝する朝でした。




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