紙の厚さを「重さ」で表現する
(四六判換算の小話)
私がこの仕事を始めた頃は、
印刷業者のまわりはプロばかりでしたから、
紙の厚さで話が食い違う、なんてことはあまりありませんでした。

ところが、ほぼ素人だった私がその輪に入ると、
「なんで厚さを重さで言うの!」
と、心の中で叫びながら、
実は私ひとりだけ話についていけていなかった、ということがよくありました。
厚さで言ってもらえれば何となく分かるのに、
重さで言われても、当時はまったく理解できなかったのです。
しかし、紙の厚さをマイクロメーターで測ってみると、
グロスコートとマットコートでは、
同じ紙でも厚さがまったく違ってしまいます。
「だから、重さで表現するんだ!」
そこで初めて、重さと厚さの関係を理解しました。
先日も、
「135kgって、どういう意味ですか?」
「厚い紙ほど、kg の数字が大きいってことですか?」
というご質問をいただきました。
そうです。
『四六判(しろくばん)という大きさの紙を、1000枚重ねたときの重さを kg で表したものです』
とお答えしながら、
「この説明で本当に伝わっているかな……」
と、内心思ったりもします。
印刷物を手に取ったとき、
「この紙、何kgくらいかな?」
なんて少し気にしてみると、
昔の人の知恵のすごさや、
モノづくりの裏側が、ちょっとだけ見えてくるかもしれません。


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